今日、札幌で雪が降った。

 なのに、その雪をみて思い出したのはこの夏の出来事だった。


 夏焼さんとの出会いは本当に予期せぬ出会いだった。初めて彼女と握手したときはまるで夢のような感触だった。それいらい彼女のことが頭の中から片時として離れなくなった。あれは夢だったのか…夏のひと時の思い出でしかないのだろうか…そんな不安に駆られたこともあった。だからこそ、東京へ彼女に会いに行ったのだが。


 雪を見て思った。夏焼さん、君と出会った夏は宝物そのものだと…